神栖市の注文住宅|自然素材の木の家を設計する建築工房 秋津

神栖市で、自然素材の注文住宅を設計しています。設計から引き渡しまで、一人の建築士が担当します。

風と地盤。内陸とは前提が違います

鹿島灘に面した神栖市は、風が強く、潮を含み、地盤は砂質です。建築基準法では地域ごとに基準風速が定められ、この数値をもとに耐風設計を行いますが、神栖市の基準風速は36m/sで、茨城県内で最も高い区分にあたります。内陸部と比べると、同じ建物でも想定する風圧力が変わります。

屋根の形状、軒の出し方、下地の留め付け、開口部の仕様。内陸で成立する納まりがそのまま通用するとは限りません。深い軒は日射を遮り外壁を守りますが、風の強い地域ではその軒をどう支えるかまで含めて設計します。基準風速は建設省告示第1454号により定められていますので、設計時に最新の数値をご確認ください。

地盤については、市が液状化ハザードマップを公開しています。東日本大震災と同規模の地震が起きた場合の可能性を、地形分類と震災時の実際の被害状況をもとに3段階で示したものです。実被害に基づいて作られている点が重要です。砂質の地盤は地下水位が高いと液状化のリスクが上がりますので、敷地ごとの地盤調査が欠かせません。市は津波ハザードマップと津波避難計画も公表しています。

塩害と湿気を、素材で受け止める

潮を含んだ風は金属部材の腐食を早めます。外壁の留め付け金物、水切り、樋、屋根材、サッシ。見えない部分ほど仕様の選択が効いてきます。外壁の標準としている杉板縦張りは、この地域と相性の良い選択です。継ぎ目にシーリング材を使わない伝統的な工法のため、劣化しやすいゴム部材が外気に晒され続けることがありません。傷んだ場合も、その部分の板だけを一枚単位で張り替えられます。

海沿いは湿度が高く、梅雨時のジメジメが気になるという声をよくいただきます。無垢の木や漆喰には微細な孔が無数に空いており、湿度が高いときには水分を吸い、乾燥するときには放出する調湿作用があります。窓の配置で風の道をつくれば、海の気配を含んだ風が抜けていきます。閉じて機械で管理するのではなく、開いて自然と付き合う設計を心がけています。

神栖市で建てられたご家族の声

鹿島灘からの潮風が届く神栖市では、湿気や塩害への不安が尽きませんでした。荒木田さんが土地の風向きと日射を読み解き、呼吸する無垢材と漆喰の組み合わせを提案してくださいました。

ほかの地域のお客様の声もご覧いただけます。

私が神栖市でも、仕様をひとつも落とさない理由

神栖市は、省エネ基準の地域区分で6地域にあたります。では、温暖な区分なら仕様を落としてよいのでしょうか。本社のある行方市は5地域ですので、区分がひとつ変わります。

それでも私は、同じ基準で設計します。断熱等級7・UA値0.26、気密はC値0.5以下で、実測は0.3〜0.5です。温暖な区分だからといって仕様を落とすことはしません。区分は暖房の要求量を決める枠組みであって、その家に住む方の心地よさを決める数字ではないからです。

むしろ神栖市では、気密の意味が内陸より大きくなります。風が強い土地では、隙間のある家は風圧で外気を引き込みます。温度計に映らないところで、部屋の空気が入れ替わってしまうということです。C値0.5以下という基準は、断熱のためだけの数字ではありません。

外壁を杉板の縦張りにしているのも、この土地では意味があります。塩と湿気を含んだ風に対して、大事なのは濡れないことではなく、濡れたあと早く乾くことです。軒の出は、ケラバも含めて基本90センチ(900ミリ)以上。屋根が壁を守り、縦張りの板が水を下へ流します。

年間4棟に限らせていただいています。本社から車でおよそ1時間半の範囲でお受けしているのも、工事期間中に現場へ通える距離だからです。

強い風の土地では、給気の質が変わります

風の強い土地では、窓を開けての換気が現実的でない日が増えます。砂じんも入ってきます。だからこそ、機械換気で入れる空気の質が住み心地を左右します。

私が採用しているのは全熱交換型の換気システムで、フィルターを通した空気を、室内の温度と湿度に近づけてから入れます。外の空気をそのまま引き込む方式とは、冬の朝の体感がまるで違います。

この換気が設計どおりに働くには、家に隙間がないことが前提になります。隙間の多い家では、換気扇が回るたびに思わぬ場所から風が入り、計画した経路が成り立ちません。気密の数字を先に決めているのは、このためです。

地盤についても、内陸とは前提が違います。私はどの物件にも、地盤保証を35年、シロアリ保証を20年お付けし、瑕疵保証と設備保証も完備しています。工事中の万一に備える完成保証も、ご希望に応じてご用意しています。保証を出すには、その前段の調査と改良を省けません。30坪程度の地盤改良は50万円から120万円が中心帯で、工法が一段変わるだけで数十万円が動きます。調査の結果が出た時点で、包み隠さずご案内します。

内陸のつくば市・水戸市、千葉県の成田市でも設計しています。対応エリアは施工エリアのご案内にまとめました。

ご検討中の土地について、購入前にご相談いただけます。杉板外壁の考え方もあわせてご覧ください。ご案内は建築士本人が行います。見学・ご相談はこちら

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