印西市で、自然素材の注文住宅を設計しています。設計から引き渡しまで、一人の建築士が担当します。
市街化調整区域という、最初の分かれ道
印西市は千葉ニュータウンの整った街区と、印旛沼や利根川の水辺、樹林地に囲まれた里山が隣り合う市です。この二つの性格が、土地選びをそのまま二通りに分けます。
印西市の区域は市街化区域と市街化調整区域に分かれており、調整区域には原則として建築物を建てることができません。相場より明らかに安い土地が出ているとき、その理由が調整区域であることは珍しくありません。
ただし、調整区域でも建てられる場合があります。印西市には都市計画法第34条第11号に基づく40戸連たん制度があり、半径150メートルの範囲内に40以上の建築物が連たんしている地域、または敷地間の距離が55メートル以内で40以上の建築物が連たんしている地域が、既存集落として認められます。要件を満たし市長の許可を得られれば、専用住宅等を建てられます。里山の景色のなかに住みたい方には有力な選択肢です。ただし許可には事前の相談と手続きが必要で、時間もかかります。制度の要件や運用は改定されることがありますので、最終的には市の都市建設部窓口でご確認ください。
地盤については、印西市は標高20〜30メートル程度の平坦な下総台地と、沼や河川周辺の低地で構成されています。締め固まった台地は住宅の支持地盤として比較的良好とされる一方、低地は地下水位が高く、地盤沈下や液状化のリスクが相対的に高くなります。台地と低地の境や谷筋では高低差の処理も必要になります。最終判断は敷地ごとの地盤調査によります。なお千葉ニュータウンの区域には地区計画が定められており、いには野地区をはじめ各地区で建築物の用途の制限などが設けられています。
変形地も、高低差も、この土地だけの個性に
印西市は整形地ばかりではありません。台地と谷筋が入り組み、高低差のある敷地や変形地も少なくありません。こうした土地は規格住宅では扱いにくく、その分だけ価格に反映されていることがあります。けれど読み解き方次第では、整形地では得られない豊かさに変わります。
高低差は視線の抜けをつくり、変形した角度は光の入り方に表情を与えます。周囲の樹林地の緑を借景として取り込み、深い軒で夏の日射を遮り、冬の低い光は部屋の奥まで届ける。断熱性能UA値0.26を標準としながら、機械に頼りきらない設計を目指します。
印西市で建てられたご家族の声
規格住宅では叶わない、敷地条件に100%合わせた我が家だけの自由設計。荒木田さんは印西市の変形地を巧みに読み解き、南側の緑を贅沢に取り込む窓配置を施してくれました。
私が印西市を、5地域として設計する理由
印西市が省エネ基準で何地域にあたるか、ご存じでしょうか。あまり知られていない前提が、ひとつあります。
省エネ基準の地域区分で、千葉県の多くの市は6地域です。ところが印西市は5地域に指定されています。国が市町村ごとに定めているもので、隣接する成田市や佐倉市は6地域ですから、市の境で区分が変わることになります。
区分が違えば、断熱性能の計算に用いる前提が変わります。土地を先に決めてから設計に入る場合、ここを取り違えると計算をやり直すことになります。私が土地のご相談を購入前にお受けしているのは、こうした前提を先に固めておきたいからです。
私の標準は断熱等級7・UA値0.26、気密はC値0.5以下、実測は0.3〜0.5です。本社のある行方市も5地域ですので、印西市は私にとって同じ前提で設計できる土地ということになります。
高低差のある土地や変形地では、造成や擁壁、地盤改良の費用が建物とは別に必要になります。30坪程度の地盤改良は50万円から120万円が中心帯です。私は設計監理料12パーセント、施工管理料13パーセントを明記した原価表示で、土地・建物・外構・諸費用を含めた総額を最初にお示しします。
初回のご提案は、1案だけお持ちします
複数案からお選びいただく進め方はしていません。土地の条件とご要望をうかがったうえで、私が最善と考える1案をお持ちします。
市街化調整区域や高低差のある土地では、条件から導かれる答えはそう多くありません。複数案を並べるということは、私が最善と思っていない案も混ぜるということです。それは誠実ではないと考えています。もちろん、その1案を土台に、納得いくまで一緒に練り直していきます。
設計に5ヶ月以上、工事に7ヶ月以上をいただきます。年間4棟に限らせていただいているのも、この時間を一棟ずつに使うためです。
土地のご相談は、ご購入前の段階からお受けしています。買ってからでは動かせない条件が、印西市には少なくないからです。
隣接する成田市は6地域にあたります。茨城県側を含む対応エリアは施工エリアのご案内をご覧ください。
ご検討中の土地について、購入前にご相談いただけます。擁壁のある土地についても記事にまとめています。ご案内は建築士本人が行います。見学・ご相談はこちら。
