憧れの緑を諦めない|トヨタが開発した高麗芝「TM9」が庭づくりを一変させる理由【茨城・千葉|間取り・暮らしのアイデア】

家づくりコラム

自分の家の庭に、青々と茂る美しい芝生を敷き詰めたい——。マイホームの建築や庭のリフォームを考える際、多くの方が一度はそんな夢を描きます。裸足で駆け回る子どもたちの楽しそうな姿や、休日の朝にウッドデッキで楽しむコーヒータイム、家族や友人とのバーベキューなど、一面に広がる緑の絨毯は暮らしに豊かな彩りを与えてくれます。

しかし、実際に外構のプランを詰めていく段階になると、多くの方がその夢を断念してしまいます。理由は明白です。「とにかく手入れが大変」「夏場は毎週のように芝刈りをしなければならない」「枯れてまばらになったら直すのが難しい」「雑草抜きに追われて休日が終わる」といった、維持管理の厳しさに対する不安が大きいからです。結果として、メンテナンス性を最優先し、防草シートの上に砂利を敷いたり人工芝を選んだりする選択も一般的になっています。

ですが、もし「芝刈りの回数が従来の半分以下で済み、病気に強く、しかもプロが手入れしたような深い緑を保てる本物の芝生」があるとしたらどうでしょうか。実は今、世界的自動車メーカーであるトヨタ自動車が開発した省管理型高麗芝「TM9(ティーエムナイン)」が、庭づくりを検討する方の間で大きな話題となっています。この記事では、TM9の特徴やメリット・注意点を包み隠さずお伝えします。手入れの大変さを理由に天然芝を諦めかけている方にこそ、知ってほしい選択肢です。

なぜ憧れの芝生を断念してしまうのか?「芝刈り地獄」の現実


庭に天然芝を導入した方の多くが直面するのが、夏場の圧倒的な成長スピードです。日本で最も一般的な天然芝である「高麗芝(コウライシバ)」は、5月から9月にかけての生育期に入ると、驚くほどの勢いで上へ上へと伸びていきます。

美しい芝生の状態を維持するためには、ピーク時には週に1回、少なくても2週間に1回は芝刈りを行わなければなりません。炎天下のなか、芝刈り機を押したりハサミで縁を整えたりする作業は、相当な肉体労働です。芝刈りを怠ると草丈が伸びすぎてしまい、次に刈ったときに根元近くの葉を落として全体が茶色くなってしまう「軸刈り(じくがり)」という現象を引き起こし、せっかくの景観が損なわれてしまいます。

さらに、定期的な雑草抜き、エアレーション(土に穴をあけて通気性を良くする作業)、目土入れ、病害虫の対策、そして夏場の水やりなど、天然芝の維持には時間と労力がかかります。仕事や家事に追われる日々の中で、貴重な休日をすべて庭の手入れに費やすのは容易ではありません。「最初は張り切っていたけれど、手入れが追いつかなくなってしまった」という経験談が、憧れの芝生を諦めさせる大きな原因となっています。

自動車メーカー・トヨタがなぜ芝生?「TM9」誕生の意外な背景


「TM9」という名称を聞いて、なぜ自動車メーカーのトヨタ自動車が芝生を開発しているのかと疑問に思う方も多いでしょう。実は、TM9の開発にはトヨタならではの環境事業への取り組みが深く関係しています。

トヨタ自動車は長年、工場や都市部におけるヒートアイランド現象の緩和や、緑化事業を通じた社会貢献活動に取り組んできました。その一環として「管理の手間がかからず、省エネルギーで維持できる緑化資材」の研究開発が進められたのです。工場敷地やビルの屋上緑化において、従来の芝生では高所での頻繁なメンテナンス作業が安全面やコスト面で大きな課題となっていました。

そこでトヨタのバイオ・緑化事業部門が、高麗芝の品種改良に着手しました。何千・何万という株の中から、草丈が伸びにくく、病気に強く、葉の色が美しい優れた個体を選抜・固定化することに成功。こうして誕生したのが、従来の芝生の常識を覆す省管理型高麗芝「TM9(Toyota Management No.9)」です。世界のトップメーカーが持つ技術と環境への情熱から生まれた、まさに「次世代の芝生」と言えます。

芝刈りが年1〜2回でOK?「TM9」が誇る4つの圧倒的メリット


TM9がこれほどまでに注目され、多くの施主や造園業者から選ばれているのには明確な理由があります。従来の芝生が抱えていたデメリットを解消した、4つの大きなメリットをご紹介します。

  • 草丈が伸びにくく、芝刈りの回数が激減する TM9最大の特長は、草丈(くさたけ)が伸びにくい矮性(わいせい)という性質を持っている点です。一般的な高麗芝の成長スピードに比べ、TM9の伸び率は半分以下に抑えられています。そのため、通常の高麗芝であれば年間5〜10回以上必要な芝刈り作業が、TM9なら年に1〜2回程度(※環境や施肥量により年2〜3回)で十分に美しい状態を保つことができます。
  • 葉の色が濃く、密度が高い最高のロケーション 草丈が伸びないからといって、見栄えが劣るわけではありません。むしろTM9は、一般的な高麗芝よりも葉の色が深いエメラルドグリーンをしており、非常に観賞価値が高いのが特徴です。また、横に広がる力が強いため密度が高く仕上がります。裸足で歩いたときのふんわりとした柔らかさは格別で、自宅のお庭がまるでゴルフ場のグリーンのような仕上がりになります。
  • 密度が高いからこそ、雑草が生えにくい 芝生の手入れで芝刈りと並んで大変なのが「雑草抜き」です。TM9は密生度が非常に高いため、土に光が届きにくく、外部から飛んできた雑草の種子が発芽しにくい環境を作り出します。雑草が発生するスペースそのものを減らせるため、草むしりの手間も大幅に削減できます。
  • 肥料の消費量が少なく、環境にも財布にも優しい TM9は縦への成長が緩やかであるため、必要とする肥料の量も従来の半分程度で済みます。肥料代の節約になるだけでなく、過剰な施肥による失敗も防ぎやすいため、コスト面でも優れた特性を持っています。

天然芝・人工芝・TM9の徹底比較!長期的に見たコストと満足度


お庭のグラウンドカバーを検討する際、候補に挙がるのが「一般的な高麗芝」「人工芝」、そして「TM9」の3つです。それぞれの特徴や費用感を正しく理解することで、後悔のない選択ができます。

一般的な高麗芝は、ホームセンターなどで安価に入手でき、初期費用(イニシャルコスト)を最も低く抑えられます。しかし前述の通り、維持するための時間、労力、そして道具や肥料などのランニングコストが永続的にかかります。

一方、近年人気の高い人工芝は、芝刈りや水やりが一切不要で、年間を通して緑を保てる点がメリットです。しかし、高品質なものは施工費用を含めた初期費用が高額になります。また、耐用年数は8〜10年程度と言われており、経年劣化によって毛足が倒れたり傷んだりした場合は、張り替えが必要です。さらに、夏の直射日光を受けると表面温度が高くなりやすいため、夏場の過ごし方には工夫が必要です。

これらに対し、TM9は初期費用こそ一般的な高麗芝の2〜3倍程度かかりますが、人工芝に比べれば安く抑えられるケースが多いです。そして何より、生きている本物の植物であるため、正しく管理すれば長年にわたって育てていくことができます。手入れの手間を極限まで減らしつつ、天然芝ならではの四季の移ろいや肌触りの良さを楽しめるTM9は、費用と手間のバランスが非常に優れた選択肢です。

TM9で失敗しないための注意点と最低限のお手入れ


優れた特徴を持つTM9ですが、メリットばかりではありません。購入後に「思っていたのと違う」とならないよう、知っておくべき注意点と最低限のお手入れポイントを解説します。

  • 知っておくべき注意点 TM9は苗の価格が一般的な高麗芝より高価です。また、日陰に弱いという高麗芝本来の性質は持っているため、一日中日が当たらない場所ではうまく育ちません。さらに、肥料を与えすぎると普通の芝生と同じように伸びてしまうため、「施肥は控えめにする」のが綺麗に保つコツです。毎年春先には「穂(ほ)」が出やすいため、この時期に一度だけ穂を刈り取る作業が必要になります。
  • 植え付け時期と初期の水やり 植え付けの最適な時期は、成長期に入る「3月〜5月の春先」です。貼り付けてから最初の2週間から1ヶ月程度は、根がしっかり張るまで乾燥させないよう、毎日たっぷりと水を与える必要があります。
  • 年1〜2回の定期メンテナンス 根が張った後は、基本的に過度な水やりは不要です。芝刈りは「春先(5月頃の穂刈り)」と「夏の終わり(8月〜9月頃)」の年1〜2回程度行えば、美しい景観をキープできます。

おわりに


庭にTM9を取り入れることで変わるのは、お庭の見た目だけではありません。そこに住む家族の「休日の過ごし方」や「心のゆとり」そのものが大きく変わります。

これまでの天然芝であれば、「今週末も芝刈りをしなければならない」という義務感や追われるような感覚がありました。しかしTM9なら、手入れの負担から解放され、庭を「管理する場所」から純粋に「楽しむ場所」へと変えてくれます。

休日の朝、素足でふかふかの芝生に踏み出し、深く息を吸い込む心地よさ。子どもたちが転んでも痛くない緑の上で安心して遊ぶ風景。友人たちを招いて、青々とした緑を眺めながら楽しむ時間。秋には少しずつ落ち着いた色合いへと変化し、季節の移ろいを肌で感じさせてくれる情景。これらはすべて、本物の天然芝だからこそ味わえる贅沢です。

手間がかかるからと理想の庭を諦めてしまう前に、ぜひTM9という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。技術の進歩が生み出した新しい芝生が、ご家族の暮らしに心地よい緑を届けてくれるはずです。

まずは、私の家づくりと総額をご覧ください。

追加費用の出ない総額を、あらかじめすべて公開しています。

誠実な家づくりと総額を見る

建築士のプロフィールを見る

コメント

見学・ご相談