※ 撮影場所:吉村順三氏設計 軽井沢・山荘アプローチにて
建築士:荒木田 昭 ( Akira Arakida )
1973年生まれ|2005年 設計事務所設立|2024年 第8回 日本エコハウス大賞 受賞
資格:二級建築士、一級エクステリアプランナー、住宅ローンアドバイザー
私の家づくりの礎は、かつて木材商として丸太の一本一本、素材が放つ微かな声に耳を澄ませてきた経験にあります。
「この木はどんな環境で育ち、どう生かしてほしいのか」。
尊い命である「木」の個性を読み解き、建築としてどう呼吸させるか。
素材への深い敬意を胸に、私は設計の世界へと身を投じました。
土地が持つ光の揺らぎや風の通り道を読み込み、住む人の五感が研ぎ澄まされ、心から解き放たれる空間を追求し続けています。
こうした姿勢を評価いただき、2024年には「日本エコハウス大賞・奨励賞」を授かることができました。
これからも、素材への感謝を忘れず、何十年先も愛おしいと思える住まいを皆さまと共に描いていきたいと考えています。
|庭と溶け合う、本質的な豊かさを形に
設計士として図面を引くとき、難しい理論や流行のスタイルよりも大切にしているのは、玄関を開けた瞬間に思わず「あぁ、帰ってきた……」と深く呼吸をしてしまうような感覚です。
・光と風を招き、空間を奏でる
私の家づくりは、その土地の「声」を聴くことから始まります。隣の家の影がどう落ち、季節ごとに光はどう移ろい、風はどこへ抜けていくか。その土地だけが持つ「心地よさのリズム」を肌で感じ、設計に落とし込むのです。過剰な機械設備に頼り切るのではなく、自然の恵みを巧みに取り入れる。そうして生まれた住まいには、時計を眺めるのを忘れてしまうような、本質的な豊かさが宿ります。
・庭は、家族と育つ「生きた風景画」
私は、庭を「家と自然の境界を溶かす生きた余白」だと考えています。窓は単なる壁の穴ではなく、うつろう季節を鮮やかに切り取る額縁です。鳥の声で目覚める朝、床に落ちる木々の影、雨に濡れた葉の輝き。家族で植えた若木がお子様の成長と共に枝を伸ばすように、時を重ねるほどに味わいを増す庭は、ご家族の物語を映し出す鏡となります。家の中から見える「一景」までデザインすること。それが私の譲れないこだわりです。
・100年愛される物語を、その手に
あなたのかけがえのない人生に寄り添う家だからこそ、効率や数を追い求めることはしません。熟練の職人による丁寧な手仕事には、機械では決して出せない「揺らぎ」と、時代を超える風格が宿ります。一年に多くは建てられませんが、それは一邸一邸、自分の子供を育てるように、私の想いの全てを注ぎ込むための誇りある選択です。流行に左右されず、世代を超えて受け継がれる「住まいの名作」をお届けします。
|木を読み、幸せを建てる。私の歩み
・1994年:建築の道へ(国際理工専門学校 建築科卒)
専門学校卒業後、大手住宅会社へ入社し、最前線の現場で家づくりの基礎を習得しました。数多くの図面を引く中で学んだのは、理想を形にする難しさと、完成した鍵をお渡しする瞬間の震えるような喜びです。プロとしての原点が、この時に叩き込まれました。
・1999年:木を見極める「目」と「手」を養う
実家の木材店に戻り、汗を流した5年間があります。この時期のことを、少し詳しくお話しさせてください。私の設計は、ほとんどここから来ています。
木材店の朝は、丸太を見ることから始まります。毎日数千本の材木に触れていると、同じ杉でもまるで違うことが分かってきます。日当たりの良い南斜面で育った木は、年輪が広く、色が明るい。北側の斜面でゆっくり育った木は、年輪が詰まっていて、粘りがあります。どちらが良いという話ではありません。使う場所が違うだけです。
手のひらで木口を撫でると、乾き具合が分かります。香りを嗅げば、伐ってからの時間が分かります。持ち上げれば、水分の残り方が分かります。これは知識ではなく、手が覚えていく類のものでした。
そしてもうひとつ、はっきりと分かったことがあります。木は、環境によって表情を変える。当たり前のことです。けれど、頭で知っているのと、毎日それを手で確かめるのとでは、まるで違いました。
この5年がなければ、私はいまの設計をしていないと思います。
・材木を扱った経験が、いまの仕様を決めています
私が扱う材料を絞っているのは、この5年間があるからです。
床は杉無垢30ミリのうづくり仕上げ。外壁は杉板の縦張り。壁は漆喰か珪藻土。反対に、窯業系サイディング、ビニールクロス、複合フローリング、シートフローリング、石油系断熱材の5つは扱いません。
杉板の外壁は、方角によって色の進み方が変わります。軒下と、雨の当たる面。同じ壁の中で、シルバーグレーになる速さが違ってきます。無垢の床も、季節によって幅が動きます。
これを欠点だとお感じになる方もいらっしゃるでしょう。ですが私には、どうしても欠点には見えないのです。木材店で毎日見ていたのは、まさにその変化そのものでした。木が環境に応えている姿だと、手が覚えてしまっています。
ですから、その性質ごと面白がってくださる方とご一緒したい。そう考えています。
・2005年:一人ひとりに寄り添う場所へ
規格化された家ではなく、もっと深く、一人の人間として施主様の理想を形にしたい。その強い想いから自身の設計事務所を設立しました。効率を優先せず、対話を重ねてじっくり時間をかけるスタイルを貫き、住む人の人生に寄り添う唯一無二の住まいを追求しています。
・2024年:日本エコハウス大賞を受賞・奨励賞
「美しい意匠」と「夏涼しく冬暖かい性能」の両立。この理想の当たり前を実現するため、高断熱・高気密技術を磨き続けてきました。家族が心身ともに健康に暮らせる住環境への情熱が結実し、全国的な賞をいただくという光栄な評価を手にすることができました。
|プロとして約束する「3つの安心」
設計から外構、さらには人生の土台となる資金計画まで。専門資格に基づいたトータルな視点で、あなたの家づくりを全方位から支えます。
・「ニ建築士」×「木のプロ」としての素材選び
年月が経つほどに愛着と深みが増していく、本物の素材を厳選します。材木商としてのルーツを活かし、木材の経年変化まで計算に入れたご提案をします。新築の時がピークではなく、10年後、20年後に「今の色が一番好きだ」と言っていただける、育てる楽しみのある家をご提案します。
・「一級エクステリアプランナー」× お庭まで含めたデザイン
家は建物だけで完結するものではありません。外構や植栽も含め、「街並みに溶け込む美しい佇まい」を形にします。家の中にいても自然を感じ、外から眺めても心が落ち着く。そんな内と外が呼応する空間づくりをお約束します。
「住宅ローンアドバイザー」×「お金」の不安を解決
家を建てることが人生の目的ではありません。建てた後も、家族で旅行に行ったり、趣味を愉しんだりといった「ゆとりある暮らし」が続いていくべきです。将来のメンテナンス費や生活の変化を見据え、プロの視点から無理のない資金計画をアドバイスします。お金の不安をゼロにすることで、初めて家づくりを心から愉しんでいただけるからです。
|荒木田 昭「静寂」を慈しみ、心地よさを編む
・吉村順三氏に学ぶ「静かな美」
戦後日本を代表する建築家・吉村順三氏。その建築には派手さこそありませんが、住まう人の所作に寄り添う「静かな美しさ」と「機能美」の調和があります。簡素な中に宿る品格を大切に、時代に流されない普遍的な心地よさを形にすること。それが、私の追い続ける永遠のテーマです。
・移動から得るインスピレーション
バイクを走らせ、見知らぬ街の空気に触れる時間は、五感を解放する貴重なひとときです。旅先の古民家で見上げた力強い梁(はり)、カフェの窓が切り取る四季の風景。移動の中で出会う瑞々しい情景は、知らず知らずのうちに設計図へと息づき、新しいアイデアの種となります。
・五感を潤し、住まいに還元する
素材の持ち味を活かした和食を愛し、一日の終わりに焼酎を嗜む。そんな「食」の時間が心身を整えてくれます。次は、高千穂や別府、天草へ。木々の薫りや湯の気配に浸り、そこで見つけた「心地よさのエッセンス」を、これからの住まいづくりに丁寧に還元していければ幸いです。
私が材の顔を、いまも自分で見る理由
図面に「杉」とだけ書いて、あとは任せておけばよいのでしょうか。
私はいまも、どこにどの材を使うかまで自分で決めます。同じ産地の杉でも、南斜面で育った木は年輪が広く色が明るい。北斜面の木は締まっていて、粘りがあります。
床は、人がいちばん長く触れる面です。だからこそ、一枚ずつ木目と硬さを自分の目で確かめます。外壁は縦張りで、継ぎ目が縦に通るので水が下へ流れていきます。
毎日数千本に触れた5年間で身についたのは、良し悪しを見る目だけではありませんでした。木は環境で表情を変えるという当たり前を、手で覚えたことのほうが大きいと思っています。
|お客様へ。家づくりを「最高の思い出」にするために
「設計事務所に相談するのは、なんだか敷居が高い」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、設計事務所に依頼する最大のメリットは、「あなたのわがままを、一番の味方として形にできること」にあります。家づくりは、これからの暮らしをどう築いていくのかを選ぶ大切な判断であり、同時に、一番ワクワクする冒険のような時間であるべきです。
「こんな些細なことを言ってもいいのかな?」という小さなこだわりも、「予算内でどこまでできる?」という現実的な不安も、すべて私に預けてください。
難しい建築用語は横に置いて、まずは「どんな風に目覚め、どんな風に眠りたいか」といった、あなたの理想の暮らしを雑談から聞かせてください。
一歩ずつ、お隣を歩むように。あなたが心から「建ててよかった」と思えるその日まで、誠心誠意、伴走させていただきます。


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